色彩史 2
それと対置されるのは、主に戦後になって使われはじめた英語をはじめとする外来色名であり、誰にもわかりやすい日常的な日本語の色名はいたって乏しいものです。
極端にいえば、昔のままに凍結された色名と、意味や使い方のあやふやな流動的な色名が、現在の日本社会で使われているはずの主要な色名なのです。
色名についての教養が、一部の色の専門家や、特殊な教養人の専有物になったのは当然でしょう。
これだけ豊富多彩な色彩が溢れている社会に住みながら、普通の人にとっては、それぞれが見た色を言葉で表現したり伝達したりすることが、たいへんな至難事になってしまったのです。
ところが、英語圏で使われている色名の事情はまったく違っているようです。
日本とは逆に、18世紀の産業革命以降、特に19世紀から20世紀にかけて作られた色名が大部分を占めています。
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